中国政府は、中国での就労許可を申請する外国人を年齢や中国語の能力、それに年収などによってランクづけする新しい制度を1日から導入し、日系企業への影響も懸念されています。
新しい制度では、中国での就労許可を申請する外国人をABCの3段階にランクづけします。
最も高いAランクは、国際的に有名な賞の受賞者や大企業の幹部などで、申請手続きを簡素化して優遇するとしています。
2番目のBランクは、最終学歴が大学卒業以上で2年以上の実務経験をもつ外国企業の管理職や専門技術者であることなどの条件を満たす人材としています。
最下位のCランクは、一般の企業で働く人ではなく、政府間の取り決めで受け入れる季節労働者などが当てはまるということです。
先の条件を満たしていない人材には、年齢や中国語の能力、それに年収など9つの要素で点数をつけ、120点満点で85点以上をAランク、60点以上をBランクとしています。
年齢は60歳以上だと0点で、年収も少ないほど点数が低くなるため、中小企業の従業員の中には就労許可を得にくくなる人が出る可能性があり、日系企業への影響も懸念されています。
中国ビジネスに詳しいTJCCコンサルティングの田辺尚裕専務は、「大企業に大きな影響はないと見られるが、中小企業は中国語ができる人材を育成するなどの対応が必要になるだろう」と話しています。
-- NHK NEWS WEB