強盗などのグループがSNSの「闇バイト」でメンバーを集めている実態が明らかになる中、特殊詐欺のグループが、大手求人サイトなどを通じて実行役を募集していたことが警察庁の調べで分かりました。
求人に応じた30人余りが全国7都県で逮捕されていて、警察庁は対策を強化することにしています。
警察庁によりますと、各地の警察による捜査の過程で、特殊詐欺グループが大手の求人サイトや求人誌などに広告を出して実行役を募集していたことが確認されたということで、去年1月からの1年余りの間に、求人に応じた7都県の男女38人が逮捕されたということです。
捜査関係者によりますと、求人が掲載されていたのは
▼「インディード」や「エンゲージ」といった求人サイトのほか、
▼地域情報を扱う掲示板サイト「ジモティー」などで、
通常、サイトの運営者側は求人を掲載する会社を審査しますが、架空の会社を名乗って通過していたとみられています。
募集広告では、
▼「配送」や「宅配」、「ハンドキャリー」などと仕事内容を紹介し、
▼「免許・資格不要」「日中だけの勤務可能」などと応募しやすい条件を記載していたということです。
こうした求人に応募すると、秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」に切り替えて連絡を取り合うよう指示されていて、一連の広域強盗事件で見られる手口と共通しているということです。
職業安定法は有害な業務の求人を禁じていることから、警察庁は、厚生労働省などと連携し、求人サイトの運営会社に違法な求人の削除やチェックを働きかけるなど、対策を強化することにしています。
-- NHK NEWS WEB