17日のニューヨーク株式市場は金融システムへの懸念から売り注文が膨らみ、ダウ平均株価は一時、500ドルを超える大幅な値下がりとなりました。
17日のニューヨーク株式市場は、アメリカの銀行の相次ぐ経営破綻やスイスの大手金融グループの経営問題を受けて金融システムへの懸念から先行きの不透明感が高まり、銀行株を中心に売り注文が膨らみました。
銀行が厳しい経営環境に陥って貸し出しに慎重になれば、企業が資金を調達しにくくなり、景気が冷え込むとの見方が出たことも売り注文につながり、ダウ平均株価は一時、500ドルを超える大幅な値下がりとなりました。
終値は前日に比べて384ドル57セント安い3万1861ドル98セントでした。
16日には経営への懸念が高まっていた「ファースト・リパブリック・バンク」が、11の大手金融機関から合わせて300億ドル、日本円でおよそ4兆円の預金を受け取ると発表しましたが、金融市場の動揺が続いています。
市場関係者は、「金融システムをめぐって次に何が起きるのか、投資家は疑心暗鬼になっていて、週末を前にリスクを避けようと売り注文を出す投資家が多かった」と話しています。
また、ニューヨーク外国為替市場では比較的、安全な資産とされる円を買う動きが出て、円相場は一時、1ドル=131円台半ばまで値上がりしました。
-- NHK NEWS WEB