アメリカのシリコンバレーバンクが経営破綻してから1週間がたちました。その後、別の銀行も経営破綻するなど金融システムをめぐる不安が急速に広がり、世界の金融市場では依然として動揺が続いています。
アメリカでは先週10日にシリコンバレーバンクが経営破綻し、その後12日にはシグネチャーバンクも破綻しました。
また経営への懸念が高まっていたアメリカの銀行「ファースト・リパブリック・バンク」は格付けが引き下げられ、株価が一時、急落しました。
15日にはスイスの大手金融グループ「クレディ・スイス」の経営に対する懸念が高まって金融システムをめぐる不安が急速に広がりました。
各国の金融当局などは信用不安の拡大防止に乗り出しています。
アメリカ財務省などは経営破綻した2つの銀行の預金を全額保護する異例の措置をとりました。
また「ファースト・リパブリック・バンク」は16日、11の大手金融機関からおよそ4兆円の預金を受け取ると発表しました。
さらにスイスの中央銀行はクレディ・スイスの資金繰りを支援することを表明し、会社は7兆円余りを調達する用意があると発表して資金繰りの不安を払拭しようと努めています。
しかし世界の金融市場では動揺が続いています。
17日のニューヨーク株式市場ではダウ平均株価が一時、500ドルを超える大幅な値下がりとなり、週明けの金融市場の動向が注目されます。
-- NHK NEWS WEB