チョコレートの原料であるカカオ豆の生産に伴って森林破壊が問題となるなか、大阪の食品素材メーカー「不二製油グループ本社」は、人工衛星の画像やAIを活用して違法な伐採などが行われていないかを監視する新たな取り組みを始めることになりました。
チョコレートの原料であるカカオ豆の生産量は、およそ7割をアフリカが占めていて、コートジボワールが最大の生産国です。
しかし、現地では農家が生産を増やそうと開拓を進めた結果、この30年でおよそ60%の森林が失われたというデータもあります。
このため、業務用チョコレートなどを手がけている「不二製油グループ本社」は、アメリカの子会社を通じて違法な伐採や開拓を防ぐための取り組みを新たに始めることになりました。
具体的には、IT企業と提携してコートジボワールやガーナなどの森林を対象に、人工衛星の画像を解析することやAIで農園の面積や二酸化炭素の排出量などを分析することで、違法な伐採などが行われていないかを監視することにしています。
会社では、植樹と合わせて森林の保全や再生につなげたい考えです。
カカオ豆の生産をめぐっては森林破壊や児童労働が問題となっていて、日本でも各社が対応に乗り出しています。
-- NHK NEWS WEB