アメリカのFDIC=連邦預金保険公社はニューヨーク州の銀行が今月12日に破綻したシグネチャーバンクの預金と資産の一部を買収することで合意したと発表しました。
資産を引き継いでいたFDICに最大で3億ドル、およそ400億円相当が支払われます。
ニューヨーク州に拠点を置くシグネチャーバンクは暗号資産関連の企業向けの融資で知られていましたが、去年11月に暗号資産の交換業大手のFTXトレーディングが破綻し、今月にはシリコンバレーバンクが破綻したことから預金の引き出しが相次いで経営が悪化し今月12日に経営破綻しました。
資産規模は去年末の時点でおよそ1103億ドルにのぼりアメリカの銀行として過去3番目の規模の破綻でした。
シグネチャーバンクの資産はFDICが引き継ぎ買収先を探していましたがFDICは19日、同じニューヨーク州に拠点を置くニューヨーク・コミュニティーバンコープ傘下のフラッグスター銀行が預金と資産の一部を買収することで合意したと発表しました。
FDICには最大で3億ドル、およそ400億円相当が支払われます。
ただ、シグネチャーバンクのデジタルバンキング部門の40億ドルの預金は買収の対象外で、FDICはシグネチャーバンクの破綻によって現時点でおよそ25億ドル、日本円で3300億円の費用が生じるとしています。
-- NHK NEWS WEB