アメリカのベンチャー企業が開発した、8割以上が3Dプリンターで作られたというロケットの打ち上げ試験が行われ、民間企業が激しい競争を続ける中、コスト削減につながる可能性があるとして注目されました。
このロケットはアメリカのベンチャー企業「レラティビティー・スペース」が開発した「テラン1」です。
22日、アメリカ・フロリダ州の発射場で打ち上げ試験が行われ、ロケットは1段目に点火して打ち上がったものの、およそ3分後に1段目のエンジンが切り離されたあと、何らかの不具合が発生し2段目のエンジンにはうまく点火しませんでした。
打ち上げの様子を中継していた映像からは、2段目のエンジンからいったん炎が出る様子が確認できますがすぐに見えなくなり、予定していた軌道には到達できなかったということです。
開発した企業によりますと、このロケットは全重量の85%相当が3Dプリンターで作られ、従来の製造方法よりも部品の数が減る利点があるとしていて、今回得られたデータを詳しく分析し今後の改善に生かしたいとしています。
アメリカでは地球に近い軌道への人工衛星の打ち上げを民間企業が担いコストやサービスをめぐって激しい競争が続いていて、今回のロケットはコスト削減につながる可能性があるとして注目されました。
-- NHK NEWS WEB