流通大手「セブン&アイ・ホールディングス」に対し、主要株主のアメリカの投資ファンドが、井阪隆一社長ら取締役4人の退任を求める株主提案を伝えたことが分かりました。
関係者によりますと、セブン&アイの主要株主となっているアメリカの投資ファンド「バリューアクト・キャピタル」は、会社側に対して合わせて14人の取締役の選任を求める株主提案を伝えたということです。
この14人からは井阪社長ら4人の取締役が除かれていて、事実上、社長らの退任を求めた形です。
会社側は、この株主提案を23日受理したとしたうえで「取締役会で精査・検討を進めます」とコメントしています。
このアメリカの投資ファンドは、これまで経営陣に対してコンビニ事業とスーパー事業の分離など大幅なグループの再編を要求してきました。
こうした中、会社側は不振のデパート「そごう・西武」の売却を決めるとともに、今月9日には傘下の大手スーパー「イトーヨーカ堂」の店舗の大幅な削減を行い、食品事業に集中するなどとした新たな経営計画を発表していました。
これに対して、ファンド側はグループの事業再編への対応が不十分だと判断したものとみられます。
セブン&アイは、ことし5月に株主総会の開催を予定していて、今後の会社側の対応と株主提案の賛否の行方が焦点となります。
-- NHK NEWS WEB