ドイツでは27日、物価の高騰に伴って、空港や鉄道などで働く職員が賃上げを求めるストライキを行い、ほとんどの公共交通機関が止まる異例の事態となっています。
ドイツでは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響でエネルギー価格などが高騰し、消費者物価の上昇率は、先月まで6か月連続で8%を上回っています。
こうした中、空港や高速道路の職員など、およそ250万人が加入する労働組合と、全土で鉄道を運行する会社の職員などの労働組合が27日、賃上げを求める24時間のストライキを一斉に行いました。
これに伴って、ドイツ国内のほぼすべての空港の運用が停止され、フランクフルトやミュンヘンと日本を結ぶ日本航空や全日空の便も欠航したり、大幅に遅れたりする影響が出ています。
ドイツで公共交通機関に関わる労働組合が合同でストライキを行うのは異例で、全土でほとんどの公共交通機関が止まっています。
今回のストライキは、27日のみの予定ですが、地元メディアは「スーパーストライキ」などと大きく伝え、鉄道を利用する数百万人が影響を受けるとしています。
労使交渉も27日から始まりましたが、難航するとの見方も出ていて、交渉が妥結しなければ、ストライキは再び行われる可能性があると伝えられています。
-- NHK NEWS WEB