エレベーターメーカーの「フジテック」は、28日取締役会を開き、創業家出身の内山高一氏について会長の職から解くことを決議したと発表しました。内山氏に対しては、フジテックの大株主である投資ファンドが「会社との間に不透明な取り引きがある」などと指摘し、追及してきました。
発表によりますと、会長の職から解かれたのは創業家出身の内山高一氏です。
内山氏をめぐっては、フジテックの大株主で香港の投資ファンドの「オアシス・マネジメント」が、「会社との間で不透明な取り引きがある」などと指摘したうえで、去年6月の株主総会で取締役の再任案に反対するよう呼びかけ、会社側が総会当日に再任案を撤回していました。
その後、内山氏が会長に就任したことにファンド側が反発を強め、先月の臨時株主総会では、5人の社外取締役のうち3人の解任が可決されるなど、経営に対するファンド側の影響力が増していました。
さらにファンド側は、会社に対して抜本的な改革に着手するべきだとして内山氏を会長の職から解くよう求めていました。
会社の発表に先立って、内山氏は28日、東京都内で記者会見を開き、「オアシスはみずから主張してきた企業統治の改善とは真っ向から反する、私物化的な行動に出始めた。オアシスの要求は企業価値の向上につながらないばかりか、むしろ低下させるばかりだ」と反論していました。
-- NHK NEWS WEB