東京 八王子市の元ブリーダーが、劣悪な環境で犬を飼育して虐待していたとして逮捕されました。犬は最も多い時には170頭以上に増えていたということで、警視庁は適切に管理できない「多頭飼育崩壊」の状態になっていたとみて調べています。
逮捕されたのは、八王子市片倉町の元ブリーダーで、会社役員の尾川隆容疑者(46)です。
警視庁によりますと、ことし1月、10頭の犬を劣悪な状態で飼育して衰弱させ、虐待したとして動物愛護法違反の疑いがもたれています。
元ブリーダーは、2010年から八王子市の施設で、甲斐犬やしば犬の繁殖や販売などをしていましたが、3年前から「やせている犬がいる」などといった情報が東京都に寄せられ、都は去年12月、飼育環境を改善するよう命令を出していました。
その後も改善が見られなかったとして、都が刑事告発し、警視庁がことし1月、施設を捜索したところ、104頭の犬が見つかったということです。
中には、やせたり足が曲がったりした犬のほか、3頭が1つのかごで飼育されていた犬もいたということです。
最も多い時には170頭以上に増えていたということで、「多頭飼育崩壊」の状態になっていたとみられるということです。
警視庁の調べに対し容疑を認めたうえで、「子犬の需要が大きく大人になると売れなくなる。販売実績が大幅に下がり飼育頭数が膨らんでしまった」などと供述しているということです。
-- NHK NEWS WEB