ネット銀行大手の住信SBIネット銀行が29日、東京証券取引所のスタンダード市場に株式を上場しました。欧米の金融不安への懸念が根強い中での上場となりましたが、29日の株価の終値は売り出し価格をわずかに上回りました。
住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスが50%ずつ出資して2007年に開業し、住宅ローンなどのサービスを手がけるネット専業銀行で29日、東京証券取引所の「スタンダード市場」に株式を上場しました。
29日は東証で式典が行われ、円山法昭社長が上場通知書を受け取ったあと、鐘を打って上場を祝いました。
投資家の間で欧米の金融不安への懸念が根強い中、今回の上場にどういう影響が及ぶのか注目されましたが、初日の29日の終値は1205円と、売り出し価格の1200円をわずかに上回りました。
一方、会社は29日昼前にシステム障害が発生し、一部のサービスが利用できなくなっていると明らかにしました。
「iPhone」のOS=基本ソフトを最新のバージョンに更新した端末で、翌日以降の振り込みができなくなっているということで、会社は該当する場合はパソコンなどを利用してほしいと呼びかけています。
円山社長は記者会見で「金融不安で銀行の株価も大きく変動する中で上場することができ、本当にほっとしている。システム障害については一部のお客さまに大変ご迷惑をおかけした。今後、起こさないよう努力したい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB