28日、京都府亀岡市で「保津川下り」の舟が転覆して、船頭1人が死亡し別の船頭1人の行方がわからなくなっている事故で、保津川下りの運航会社、「保津川遊船企業組合」が29日夕方、会見を開き、船頭から聞き取った当時の状況を明らかにしました。
それによりますと、4人の船頭のうちもっとも後ろで「かじ」を取っていた船頭が、「からかじ」と呼ばれる空振りをして、水を十分にかけなかったとみられバランスを崩して川に落ちたということです。
その際、前方にいた、行方不明になっている船頭が代わりにかじを取ろうと後方に駆け寄りましたが、立て直せないまま舟は航路を外れ、岩にぶつかって転覆したということです。
会社によりますと、「かじ」を取っていた船頭は事故のあと責任を感じて憔悴した様子で、聞き取りに対し、「申し訳なかったです。どうしてか、『からかじ』になりました」などと話しているということです。
運航会社の豊田知八代表理事は、「大変なご迷惑とご心配をおかけし、心からおわびします。事故に遭われたお客さまには非常にこわい思いをさせ、本当に申し訳ありません」と述べました。
-- NHK NEWS WEB