二酸化炭素を排出する企業に対して、金銭的な負担を求めるカーボンプライシングの導入を盛り込んだ「GX=グリーントランスフォーメーション推進法案」が、衆議院の経済産業委員会で賛成多数で可決されました。
GX推進法案では、企業などが削減した二酸化炭素の排出量に値段をつける「カーボンプライシング」を導入し、企業に対し、削減目標を達成できなかった分を排出量取引によって市場から買い取らせる形で金銭的な負担を求めます。
また、化石燃料を輸入する電力会社や石油元売り会社などに対しては、排出量に応じて賦課金を求めます。
さらに、脱炭素に向けた民間投資を後押しするため新たな国債「GX経済移行債」を新年度から10年間、発行することなどが盛り込まれています。
法案をめぐっては、与党側が日本維新の会との修正協議に応じ、カーボンプライシングの導入に向けて、法律の施行後2年以内に必要な法制上の措置を行うとしていることについて、国内外の経済動向などを踏まえて、制度の開始時期や対象などの見直しを柔軟に検討できるように法案の付則の修正が行われました。
法案は、29日の衆議院の経済産業委員会で採決が行われ、自民・公明両党と日本維新の会、国民民主党の賛成多数で可決されました。
30日の衆議院本会議で可決され、参議院に送られる見通しです。
-- NHK NEWS WEB