質問に対し、自然な文章で回答を作成できる「対話式AI」について、開発競争がコントロールできない状況に陥っているなどとして、少なくとも半年間は開発を中断するよう求める署名活動がオンラインで始まりました。起業家のイーロン・マスク氏なども署名し、開発の中断が実現しない場合には政府が介入すべきだと訴えています。
アメリカでは、「ChatGPT」を開発したオープンAIのほか、マイクロソフトやグーグルなどのIT大手がこぞって対話式AIの開発を強化しています。
こうした中、アメリカの非営利団体、フューチャー・オブ・ライフ・インスティチュートは、高度なAIの出現で人類が文明を制御できなくなるおそれがあるなどとして、少なくとも半年間は開発を中断するよう求める書簡を公表しました。
書簡では「強力なAIシステムは、リスクを管理できるという確信がある場合にのみ開発すべきだ」としたうえで、開発競争がコントロールできない状況に陥っていることが中断を求める背景だと説明しています。
署名活動はオンラインで始まり、日本時間の30日時点で1300人以上が署名し、起業家のイーロン・マスク氏のほか、アップルの共同創業者、スティーブ・ウォズニアック氏なども含まれています。
書簡では、開発の中断が実現しない場合には政府が介入すべきだと訴えていて、こうした動きを受けて、IT各社がどのような判断を行うのかに注目が集まっています。
-- NHK NEWS WEB