29日のニューヨークの金融市場は、金融不安がいくぶん和らいでダウ平均株価が300ドルを超える値上がりとなったほか、アメリカの長期金利の上昇傾向を背景に円安が進み、円相場は一時、1ドル=132円台後半まで値下がりしました。
29日のニューヨーク株式市場はアメリカ議会の公聴会でのFRB=連邦準備制度理事会の副議長の発言などを受けて金融システムの安全性は維持されるとの見方が広がり、金融不安がいくぶん和らいで買い注文が増えました。
ダウ平均株価の終値は前日に比べて323ドル35セント高い、3万2717ドル60セントでした。
IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も1.7%の大幅な上昇でした。
また、ニューヨーク外国為替市場ではアメリカの長期金利がこのところ上昇傾向にあることを背景に日米の金利差拡大が意識されて円売りドル買いが進み、円相場は一時、1ドル=132円台後半まで値下がりしました。
市場関係者は「アメリカの銀行の相次ぐ経営破綻を受けて投資家の間で高まっていた先行きの不透明感がひとまず和らぎ、銀行株にも買い戻しの動きが出た。市場の関心は金融不安が景気に及ぼす影響や、長く続くインフレが収束に向かうかどうかに集まっている」と話しています。
-- NHK NEWS WEB