アメリカ政府が厳しい規制をかけている中国の通信機器大手ファーウェイの去年1年間の決算は、主力のスマートフォン事業が低迷し、最終的な利益が前の年より7割近く減少しました。
ファーウェイは3月31日、去年1月から12月までの1年間の決算を発表しました。
それによりますと、売り上げは6423億人民元、日本円にして12兆3000億円余りで、前の年から0.9%の増加とわずかながら増収となりました。
一方、最終的な利益は356億人民元、6800億円余りとなり、前の年より68%減少し、大幅な減益となりました。
減益の主な要因について会社はアメリカ政府による半導体の輸出規制をあげています。
主力のスマートフォンは5Gに対応する製品が生産できない状態が続き、業績が低迷したということです。
一方で去年は研究開発費を積み増し、1615億人民元、3兆円を超えて過去最多となったことも減益につながったとしています。
決算発表の記者会見で孟晩舟副会長は「地政学上の要因は変えられない。この環境に適応するよう努力するしかない」と述べ、アメリカによるさらなる規制強化がメディアで報じられるなか、新たな事業の柱としてクリーンエネルギーなどへの投資を続けていく考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB