去年2月、新潟県村上市にある菓子メーカー「三幸製菓」の工場で6人が死亡した火災で、総務省消防庁は、火災が急速に拡大し夜間に停電したうえ、有毒ガスを含んだ煙が大量に発生し避難が困難になったとする最終報告をまとめました。
去年2月、新潟県村上市にある「三幸製菓」の荒川工場で火災が起き、従業員6人が死亡しました。
この火災について、総務省消防庁は、31日、最終的な報告書をまとめ、公表しました。
それによりますと、せんべいの乾燥機にたまった油分を含んだかけらが乾燥機の熱を受け、酸化反応を起こしたことで高温になって火が出たとしています。
また、再現実験の結果から、会社が断熱材として工場の天井に吹きつけていた発泡ポリウレタンに着火し、延焼が拡大したと結論づけています。
多数の死傷者が出た要因についても検討し、火災が急速に拡大し夜間に停電したうえ、有毒ガスを含んだ黒煙が大量に発生したことから避難が困難だったと考えられるとしています。
さらに、当時、夜間に勤務していた従業員の多くは消防訓練に参加したことが無く、防火シャッターや非常時の出口が周知されていなかったことが、避難をより困難にさせたと考えられると指摘しました。
-- NHK NEWS WEB