アメリカ・ニューヨーク州の大陪審に起訴されたトランプ前大統領は3日、自宅のある南部フロリダ州を出発し、ニューヨークに到着しました。アメリカメディアは日本時間の5日にニューヨーク州の裁判所で罪状認否に臨むと伝えています。
トランプ前大統領は3日、自宅のある南部フロリダ州の空港を自家用機で出発し、ニューヨークのラガーディア空港に到着した後、日本時間の4日午前5時すぎ、ニューヨーク市警の警察官による厳重な警備態勢のなか、マンハッタン中心部にある「トランプタワー」に入りました。
アメリカメディアは、トランプ氏は「トランプタワー」に宿泊し、日本時間の5日にニューヨーク州の裁判所で罪状認否に臨むと伝えています。
トランプ氏は先月30日、ニューヨーク州マンハッタン地区の大陪審に起訴されました。
トランプ前大統領の起訴状は公開されておらず、罪状は明らかになっていませんが、ニューヨーク州の検察は、かつてトランプ氏と不倫関係にあったと主張するポルノ女優に対し、2016年、口止め料として13万ドルが支払われた問題へのトランプ氏の関わりについて捜査していました。
大統領経験者が起訴されたのは史上初めてで、AP通信などはトランプ氏の側近だった元顧問弁護士のコーエン氏が女優に支払った口止め料をトランプ氏の会社がコーエン氏に返済した際「弁護士費用」として帳簿に記載したことが業務記録の改ざんにあたる可能性があると伝えています。AP通信は、関係者からの情報として、トランプ氏が複数の罪に問われ、少なくとも1つの重罪が含まれていると伝えていますが、重罪の内容は報じていません。
またCNNテレビは、関係者からの情報として、トランプ氏は30以上の罪で起訴され、それらは業務記録の改ざんに関係していると伝えています。
トランプ氏は来年行われる大統領選挙への立候補を表明していて、起訴されたことについて「歴史上最大の政治的迫害で選挙への介入だ」と声明を出すなど、全面的に争う姿勢を示しています。
-- NHK NEWS WEB