トラックドライバーの長時間労働を規制する新たなルールの導入まで、あと1年となり、国は、運転している時間だけでなく、荷物の積み降ろしの順番を待つ「荷待ち」の時間の削減も重要だとして、荷物の配送を依頼する企業や受け取る企業への働きかけを強化しています。
トラックドライバーの長時間労働を減らすため、国は来年4月に新たなルールを導入し、年間の労働時間の規制を強化します。
これを前に、厚生労働省は、ドライバーが運転している時間だけでなく、物流拠点などで荷物の積み降ろしの順番を待つ「荷待ち」の時間の削減も重要だとして、荷物の配送を依頼する企業や受け取る企業への働きかけを強化しています。
全国の労働局に特別チームを設け、労働基準監督官がこうした企業を訪問していて、荷待ちの状況などを聞くほか、荷待ちが長時間労働につながることを説明し、待機時間の削減を要請しています。
また、特別チームは、ドライバーから長時間の荷待ちなどに関する情報も集めています。
10時間以上待たされたといった声も寄せられているということで、こうした情報を要請活動に反映させ対応を促すことにしています。
東京労働局監督課の瀬戸邦央課長は「運送会社から取引先に荷待ちの話を切り出すのは難しい場合もある。要請活動をきっかけに、運送会社と取引先の企業が働き方改革のための交渉を始めるきっかけになってほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB