日本医師会の松本会長は、総理大臣官邸で岸田総理大臣と会談し、物価高を受けて医療従事者の賃上げの必要があるとして、来年度の診療報酬改定で、人件費にかかる部分を引き上げてほしいと要望しました。
この中で松本会長は、ことしの春闘で大企業の間で賃上げの動きが広がる一方、医師や看護師など医療従事者の賃金は、2年に1度改定される診療報酬から捻出されるため、急激な物価上昇に対応できない状況が続いていると指摘しました。
そして、ことし秋ごろから本格的な議論が始まる来年度の診療報酬改定で、医療従事者の賃上げが実現できるよう、人件費にかかる部分を引き上げてほしいと要望しました。
これに対し、岸田総理大臣は「しっかり検討させていただく」と述べたということです。
松本会長は、会談のあと記者団に対し「診療報酬は公定価格で価格転嫁することができない。医療従事者への賃上げが十分にできない状況であり、対応をお願いした」と述べました。
-- NHK NEWS WEB