近畿日本ツーリストは、東大阪市から委託を受けた新型コロナウイルスのワクチン接種のコールセンター業務で人件費を偽り、およそ3億円を過大に請求していたと発表しました。
これは、近畿日本ツーリストの高浦雅彦社長が12日、記者会見で明らかにしました。
それによりますと、おととし、東大阪市から委託を受けて開設した新型コロナのワクチン接種のコールセンター業務をめぐって、大阪 浪速区の支店の50代の男性社員が、再委託先の会社に対し、市の指定よりも少ないオペレーターの人数を発注し、市には、元の人数の人件費を請求していたということです。
この男性社員は、去年3月になって不正請求を上司の支店長に打ち明けましたが、支店長はこれを黙認したうえ、再委託先に対し、勤務実績の改ざんを依頼していたということです。
その後、東大阪市の要請を受けて社内で調査し、不正請求が発覚したということで金額は、2億8800万円余りに上ると言うことです。
過大に請求した費用は市に返還するということで、近畿日本ツーリストの高浦社長は「信頼を裏切り、多大なご迷惑をかけたことを厳粛に受け止め、心よりおわびします」と謝罪しました。
近畿日本ツーリストは、全国150の自治体から、ワクチン接種に関連する事業を請け負っていて、今後、すべての事業を改めて調査するということです。
-- NHK NEWS WEB