日本の金融庁をはじめ、各国で監査法人を監督している組織の国際機関が、金融関連の国際組織としては初めて本部を東京に設置し、3日に記念の式典が開かれました。
東京に本部を設けたのは、監査法人の監督当局で作る「監査監督機関国際フォーラム」で、日本やアメリカをはじめ52の国と地域が加盟しています。
金融関連の国際機関が日本に本部を置くのは初めてで、事務局が置かれた東京・大手町では、3日に関係者およそ200人が出席して記念の式典が開かれました。
これまで、本部の事務局機能は加盟している国や地域に交代で担ってきましたが、アジアの金融センターとしての存在感を高めたい日本が誘致活動を進めた結果、常設の事務局が設けられることになりました。
日本では、東芝の監査を担当していた監査法人が不正会計を長年、見逃していたことから、金融庁が先月、監査法人に求める行動指針を策定するなど会計監査の質を高めようという動きが出ています。本部の設置をきっかけに、日本が主導する形で、世界各国の監督当局と問題意識を共有し会計監査の質の向上を図れるかが注目されます。
-- NHK NEWS WEB