ロシアはウクライナ東部の拠点バフムトの完全掌握をねらい攻撃を強めていて、ウクライナ側は厳しい状況が続いているとみられます。
また、ロシアのラブロフ外相は中南米の友好国を歴訪する予定で欧米との対立が深まる中、外交活動を活発化させています。
ウクライナ軍の参謀本部は、14日もロシア軍が東部ドネツク州のバフムトなどで激しい攻撃を仕掛けていると発表しました。
バフムトの戦況についてイギリス国防省は14日、ロシア側は国防省と民間軍事会社ワグネルとの協力関係が改善して攻撃が強化され、戦闘には、精鋭の空てい部隊も加わっていると指摘しました。
そして、ウクライナ側は依然、バフムトの西部地区を保持しているものの、特に過去48時間、激しい砲撃にさらされ、一部の地域からは撤退を余儀なくされているとしています。
バフムトについては、アメリカのシンクタンク戦争研究所も12日、ロシア側がバフムトの76.5%以上を支配しているとみられると発表していて、ウクライナ側は厳しい状況が続いているものとみられます。
一方、ロシアのラブロフ外相は13日、訪問先の中央アジアのウズベキスタンで中国の秦剛外相と会談し、ウクライナ情勢などをめぐり意見を交わすとともに、両国の結束をアピールしました。
また、ロシア外務省はラブロフ外相が4月後半からブラジル、ベネズエラ、キューバ、ニカラグアの中南米各国を歴訪すると発表し、友好関係にある国々との関係を強化し、アメリカをけん制するねらいもあるとみられます。
さらにラブロフ外相はロシアが4月、議長国を務める国連安全保障理事会の今月下旬の会合に出席したい考えも示していて、欧米との対立が深まる中、外交活動を活発化させています。
-- NHK NEWS WEB