去年12月、月を目指して打ち上げられた着陸船について、開発した日本のベンチャー企業は14日、月の高度100キロ前後を回る軌道への投入に成功し今月26日に計画している月面着陸に向けた準備に入ったと発表しました。
成功すれば、民間としては世界初となります。
東京のベンチャー企業「ispace」が開発した月着陸船は、去年12月にアメリカの民間企業「スペースX」のロケットで打ち上げられ、その後もほぼ計画どおり安定した飛行を続けています。
開発した企業は14日、着陸船の最新状況を発表。
月の高度100キロ前後を回る軌道への投入に成功し、搭載機器の状態や通信の確認など着陸に向けた準備に入ったことを明らかにしました。
月面着陸は今月26日の午前1時40分ごろの予定で、着陸船は、その1時間ほど前からガスを噴射して減速しながら徐々に月面に接近したあと、最終的には4つの脚で着地の衝撃を和らげながら月の北半球に降り立つ計画です。
着陸後は、搭載されているJAXA=宇宙航空研究開発機構などが開発した小型ロボットが、月面走行を伴う探査を行う予定です。
月面着陸はこれまで旧ソビエト(1966)、アメリカ(1966)、中国(2013)がそれぞれ達成していますが、今回成功すれば民間としては世界で初めてで、月でのビジネスの布石となるか、注目されます。
-- NHK NEWS WEB