ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトの掌握をねらって侵攻を続けるロシアは、郊外2か所の区域を奪ったと主張しました。ウクライナ側は一部で撤退を余儀なくされているという見方が出るなど厳しい状況が続いているとみられます。
ウクライナ側の拠点バフムトをめぐってロシア国防省は15日の発表で、民間軍事会社ワグネルの部隊が街の南と北にある2か所の区域を奪ったとした上で、市内に残るウクライナ軍は退却していると主張しました。
イギリス国防省は14日の分析で、ロシア側は国防省とワグネルの関係が改善され、精鋭の空てい部隊も加わってバフムトへの攻撃を再び活発化させていると指摘した上で、ウクライナ側は一部で撤退を余儀なくされているという見方を示しました。
ウクライナ軍の東部方面部隊の報道官は15日、地元メディアに対して「過去数十年で例のない血みどろの戦いになっている」と述べ、ロシア側が24時間で、バフムトや周辺に150発を超す砲撃を行うなど激しい攻撃を続けていると訴えました。
その上で「われわれは敵の戦闘能力をそぎ落とし、体力と士気を奪うことに全力を注いでいる」と述べ、バフムトでロシアの侵攻を食い止める考えを強調しました。
-- NHK NEWS WEB