中国で製造される商品を売り込むための最大規模の国際見本市が、3年半ぶりに対面で始まりました。中国政府には、低調な状況が続く輸出の拡大につなげたいねらいがあります。
中国政府などが主催するこの見本市は1957年から毎年、南部の広州で開かれています。
ここ3年は新型コロナウイルスの影響で主にオンラインで開かれていましたが、ことしは対面で行われ、EV=電気自動車や家電製品、住宅建材など幅広い商品を製造・販売するおよそ3万5000社が出展し過去最大規模の開催となりました。
見本市には各国から数十万人のバイヤーが訪れる見込みで、出展した企業は商談スペースを設けるなどして売り込みをはかっていました。
中国の貿易統計によりますと、ことし1月から先月までの輸出額は、去年の同じ時期と比べて0.5%のプラスにとどまり、欧米の景気減速への懸念などを受けて低調な状況が続いています。
欧米向けに家電を輸出する浙江省のメーカーの担当者は「去年はヨーロッパの景気が悪く全く注文がない顧客もいて影響が大きかった。注文は少しずつ戻っているがそれほど多くなく不安が残る」と話していました。
見本市は来月5日まで続く予定です。
-- NHK NEWS WEB