北朝鮮は、アメリカのトランプ政権が先月、新たに制裁対象を追加したことについて談話を発表し、「われわれが制裁をいかに粉砕するかを世界はまもなく見ることになる」として、圧力を一段と強化する構えのアメリカをけん制しました。
アメリカでは先月、議会下院の外交委員会で、北朝鮮をテロ支援国家に再指定するよう政府に促す法案と北朝鮮への制裁を強化する法案などが可決されたのに続き、財務省が、中国やロシアにある北朝鮮の銀行や貿易会社の代表など11人を新たに制裁対象に加えたことを発表しました。
これについて、北朝鮮外務省は3日夜、国営の朝鮮中央テレビを通じて報道官談話を発表し、「制裁は、緊張している朝鮮半島情勢を瀬戸際に追い込んでいる」と非難しました。
そして、「制裁ごときでわれわれの核抑止力を奪えると思うなら、それは妄想でしかない」と主張し、「われわれが制裁をいかに粉砕するかを世界はまもなく見ることになる」として、圧力を一段と強化する構えのトランプ政権をけん制しました。
北朝鮮の国営メディアは3日、「人工衛星の打ち上げ」と称する事実上の長距離弾道ミサイルの発射を再び目指す姿勢を強調しています。
北朝鮮は今月、キム・イルソン(金日成)主席の生誕105年などの記念日を控えており、節目に合わせた北朝鮮の動向に関係国は警戒を強めています。
-- NHK NEWS WEB