「三井住友フィナンシャルグループ」は、「AT1債」と呼ばれる社債、1400億円分を発行することを決めました。
先月、経営危機に陥って救済買収された「クレディ・スイス」が発行したAT1債が無価値になったことを受けて、投資家に同じタイプの社債に対する警戒感が広がったため金融機関の間で発行を見送る動きが出ていました。
発表によりますと、三井住友が今回、発行するのは5年2か月後と10年2か月後に償還できる2種類の「AT1債」です。
社債の販売などを担当する証券会社によりますと、クレディ・スイスの救済買収以降、AT1債の発行を決めたのは、世界の大手銀行では初めてだということです。
市場関係者は「日本の大手金融機関が発行するAT1債については、無価値になることは想定しにくいという見方が広がっている。クレディ・スイスの経営危機のあと投資家の間に広がっていたAT1債に対する懸念が一定程度、解消したとみられる」と話しています。
-- NHK NEWS WEB