東京圏への一極集中の是正に向けて、政府の有識者会議は、東京にある大学が学部や学科を新設したり増設したりすることを抑制することが必要だなどとする座長私案をまとめました。
東京圏への一極集中の是正に向けて、政府が設置した有識者会議は3日の会合で、座長を務める大手建設機械メーカーの相談役の坂根正弘座長が私案を示しました。
それによりますと、学生が過剰に東京圏に集中しているほか、地方大学の経営状況は入学する学生の不足によって悪化しているとして、東京にある大学が学部や学科を新設したり増設したりすることを抑制することが必要だと明記しました。
さらに、東京の大学のサテライトキャンパスを地方に整備することなどを通じて、学生が東京と地方の間を移動しやすい仕組みを構築するなどとしています。
一方、有識者会議のメンバーからは、学部などの再編は大学側の主体的な判断に委ねるべきだとして、政府が規制することには疑問があるという指摘も出ていて、ことしの夏に報告書を取りまとめるため、さらに検討を進めることにしています。
-- NHK NEWS WEB