半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCは20日、先月までの3か月間の決算を発表し、最終的な利益が2.1%の増加と小幅な伸びにとどまりました。世界的な半導体需要の減少による影響を受けた形です。
TSMCは20日、ことし1月から先月までの決算を発表しました。
それによりますと、売り上げは前の年の同じ時期と比べて3.6%増加して5086億台湾元、日本円でおよそ2兆2300億円、最終的な利益は2.1%増えて2069億台湾元、日本円でおよそ9100億円となりました。
前の3か月まで好調な業績が続いていましたが、売り上げ、利益とも1桁と小幅な伸びにとどまりました。
世界の半導体メーカーでつくる業界団体、「WSTS」によりますと、ことし1年間の世界の半導体の販売額は、新型コロナをきっかけとしたテレワークの広がりや巣ごもり需要が一巡し、4年ぶりに減少に転じる見通しです。
TSMCは「経済情勢の弱さと半導体の需要が軟化しており、その影響を受けた」と説明しています。
魏哲家CEOは記者会見で「ことし前半の売り上げは去年よりも減少するものの、後半は新製品の投入によって業績は前半よりも回復する」との見通しを示しました。
-- NHK NEWS WEB