鈴木金融担当大臣は、経営危機に陥って救済買収された「クレディ・スイス」が発行し、その後、無価値となった「AT1債」と呼ばれる社債が国内で1400億円程度販売されていたことを明らかにしました。
鈴木金融担当大臣は、21日の閣議のあとの記者会見で、クレディ・スイスが発行した「AT1債」について、金融庁が国内での販売状況を調査したところ、あわせて1400億円程度販売されていたことがわかったと明らかにしました。
販売していたのは、国内の証券会社10社余りで、顧客は富裕層の個人と法人を中心におよそ2000口座だということです。
このほか、国内の複数の運用会社がクレディ・スイスの「AT1債」が含まれる投資信託を販売していたこともわかったとしています。
販売されたクレディ・スイスの「AT1債」は、救済買収に伴って無価値となっています。
鈴木大臣は、「投資家に影響が生じていることは残念に思う。販売した証券会社は丁寧な顧客対応に努めることが重要だ。金融庁としては、顧客対応の状況などについて、適切にフォローしていきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB