楽天グループ傘下の「楽天銀行」が21日、東京証券取引所に株式を上場しました。楽天グループは携帯電話の事業で赤字がかさむ中、上場に伴う一部の株式の売却で700億円余りを調達します。
楽天グループ傘下でネット銀行大手の楽天銀行は21日、東京証券取引所に3つある市場区分のうち、最上位の「プライム市場」に株式を上場しました。
東証で行われた式典では永井啓之社長が上場通知書を受け取ったあと、鐘を打って上場を祝いました。
初日の終値は1930円で、売り出し価格に対して37%上昇しました。
また、今回の上場に伴い、親会社の楽天グループは保有する株式の一部を売却し、717億円を調達します。
楽天グループは携帯電話の事業で通信エリアを拡大するための基地局建設の投資がかさみ、去年1年間の決算が3728億円の過去最大の赤字となっていて、今回の上場には財務状況の改善を図るねらいもあるとみられます。
永井社長は記者会見で「楽天グループが持つサービスを通じて成長してきたが、上場することで認知度を高め成長をさらに加速させたい」と述べた一方で、今後の株式の売り出しについては「親会社が決めることだが、さらなる売り出しは想定していない」と述べました。
-- NHK NEWS WEB