光ファイバーを使って内視鏡を注射針よりも細くする技術の開発に慶應大学などのグループが成功しました。実用化されれば、ひざの関節などの内視鏡検査で患者の負担を減らせると期待されています。
開発を行ったのは慶應大学の小池康博教授と、医学部の中村雅也教授、それに医療機器メーカーなどで作るグループです。
グループは、特殊な光ファイバーに光を通すとレンズと同じように屈折することに注目し、レンズの代わりに光ファイバーを取り付けた内視鏡を開発しました。
開発した内視鏡は太さが1.25ミリほどと非常に細いため点滴などで使う注射針の中を通すことができ、解像度の高い映像を撮影できるということです。
グループによりますとこれまでひざの関節などの内視鏡検査は全身麻酔での手術が必要でしたが、開発した内視鏡は、ごく小さな穴から挿入できるため患者の負担を減らすことが期待できるということです。
また、光ファイバーは、プラスチック製でコストが安く、使い捨てできるため安全性も高いということで、グループでは、来年の実用化を目指しています。
-- NHK NEWS WEB