大手飲料メーカーのキリンホールディングスは、健康食品を手がけるオーストラリアの企業を、日本円で1600億円余りで買収すると発表しました。健康関連の分野を強化し、アジア・太平洋地域での事業の拡大につなげたいねらいです。
発表によりますと、キリンホールディングスは、オーストラリアの健康食品メーカー「ブラックモアズ」のすべての株式を取得し完全子会社化することで、26日、両社が合意しました。
買収額は18億8000万オーストラリアドル、日本円で1600億円余りで、現地の裁判所や規制当局の承認を経て、早ければことし8月にも買収を完了するとしています。
ブラックモアズは90年以上の歴史があり、健康食品を手がける企業ではオーストラリアでは最大だということで、東南アジアや中国などでも事業を展開しています。
キリンは、主力のビール事業で得た発酵などのバイオテクノロジーを活用し、健康関連の分野を強化していて、今回の買収を通じ、アジア・太平洋地域での事業の拡大につなげたいねらいがあります。
会見した南方健志取締役は「買収を通じ、成長性の高いエリアでの事業基盤を獲得し、アジアパシフィックにおけるヘルスサイエンスのリーディングカンパニーになれると確信している」と述べました。
-- NHK NEWS WEB