ソフトバンクグループ傘下にあるイギリスの半導体開発会社「Arm」は、アメリカでの株式上場を当局に申請したと発表しました。大規模な株式公開案件として金融市場で注目を集めそうです。
Armはイギリス・ケンブリッジに拠点を置く世界的な半導体開発会社で、スマホなどに使われる半導体を設計し、この分野で圧倒的なシェアを持っています。
2016年にソフトバンクグループに3兆円を超える金額で買収されました。
これまで株式上場の準備を進めていましたが、Armはアメリカでの株式上場を証券取引委員会に申請したと4月29日発表しました。
売り出し価格や規模など詳細はまだ決まっていないとしています。
ロイター通信はことし後半にナスダック市場で株式を公開し、80億ドルから100億ドル、日本円で1兆円を超える大規模な資金調達を目指す計画だと報じていて、金融市場で注目を集めそうです。
イギリスを代表する半導体会社だけに当初、イギリス政府もロンドン株式市場への上場を積極的に誘致していたと報じられていましたが、会社としては市場規模が大きいアメリカでの上場を選ぶことになりました。
親会社であるソフトバンクグループにとっては上場によって得られる資金で財務基盤を強化するねらいがあるものとみられます。
-- NHK NEWS WEB