関東などのコンビニエンスストアなどのATMから偽造カードでおよそ1億円が一斉に引き出された事件で、警視庁は都内で現金を引き出したとして、北海道の男ら3人を逮捕しました。
逮捕されたのは、いずれも北海道釧路市の無職、田中山生容疑者(37)と千葉智之容疑者(38)、それに、広島県尾道市の会社員、濱本康規容疑者(32)の3人で、警視庁によりますと、去年の12月27日、東京・品川区のコンビニエンスストアのATMで、偽造カードを使って現金合わせて180万円を不正に引き出したとして、窃盗などの疑いが持たれています。
調べに対し、千葉容疑者は「犯罪になるとは思わなかった」などと供述して容疑を否認し、ほかの2人は容疑を認めているということです。
この事件は、全国のコンビニエンスストアなどのATMから、偽造カードで18億円余りが不正に引き出された事件の前に起きたもので、同様の手口で、東京、神奈川、埼玉、静岡、千葉、群馬、茨城の7つの都県のATMで一斉に合わせておよそ1億円が引き出されました。
これまでの調べで、中米のエルサルバドルの銀行が発行したカードの顧客情報145件が悪用されたということで、警視庁などは現金の引き出し役は75人に上ると見て、捜査しています。警察庁によりますと、この事件で逮捕者が出たのは初めてです。
-- NHK NEWS WEB