G7広島サミットの開催にあわせて、全日空は今月、広島空港を発着するすべての便を対象に、排出量取引によって二酸化炭素の排出を実質ゼロにした燃料で運航すると発表しました。
この取り組みは、資源開発大手のINPEXと、石油元売り大手の出光興産、それに全日空の3社が1日から共同で行います。
対象となるのは、広島空港を発着するすべての便で、羽田、新千歳、那覇の3つの空港を結ぶ合わせt682便が、排出量取引を使って二酸化炭素の排出を実質ゼロとした燃料で運航します。
取り組みは1日から1か月間行われ、会社によりますと、期間中で二酸化炭素の排出量を1万トン近く削減する効果があるとしています。
排出量取引で調達した燃料は、通常よりもコストは割高になりますが、各社では、今月開催されるG7広島サミットにあわせて運航することで、航空業界の脱炭素への機運を高めたいとしています。
航空業界では、植物や廃油などが原料で二酸化炭素の排出量削減につながるとされる代替燃料のSAFの普及が期待されていますが、生産できる量が現状では限られていて、国内の航空各社では、こうした手段なども活用し脱炭素を進めていく方針です。
-- NHK NEWS WEB