三井物産の昨年度1年間の決算で、最終的な利益が1兆1300億円余りとなり、総合商社として初めて1兆円を超えました。円安と資源価格の上昇が利益を押し上げた形です。
三井物産が2日発表した昨年度1年間のグループ全体の決算は、売り上げにあたる収益が14兆3064億円で、前の年度と比べて21.7%増えました。
最終的な利益は1兆1306億円と、前の年度と比べて23.6%増えて過去最高となりました。
総合商社の決算で最終的な利益が1兆円を超えるのは初めてです。
天然ガスなどの資源価格が上昇したことや、円安の効果で海外ビジネスの利益が押し上げられたことが主な要因です。
堀健一社長は記者会見で「新型コロナからの回復に伴う需要やサプライチェーンの乱れにグローバルに対応できた。基礎収益の面で着実に成長している手応えがある」と述べました。
一方、ことし4月からの1年間の業績予想については、資源価格が落ち着くことなどを踏まえ、最終的な利益を8800億円と見込んでいます。
このほか大手商社では、三菱商事もことし2月に公表した業績予想で昨年度の最終的な利益が1兆1500億円になる見通しを示しています。
-- NHK NEWS WEB