大阪取引所で取り引きされている「金」の先物価格が最高値を更新しました。アメリカの金融不安への懸念などから上昇傾向が続いていましたが、円安が進んでいることで国内での価格を押し上げました。
大阪取引所で取り引きの中心となる「来年4月もの」の金の先物価格は、1日夜、一時、1グラム当たり8801円まで上昇し、取り引き時間中の過去最高値を更新しました。
最高値の更新は2日連続です。
比較的安全な資産とされる「金」の先物価格は、アメリカの金融不安への懸念などから上昇傾向が続いています。
こうした中、アメリカの長期金利の上昇を背景に、円を売ってドルを買う動きが強まり、円安が進んでいることで国内での価格を押し上げました。
市場関係者は「アメリカのファースト・リパブリック・バンクの経営破綻については資産と業務が大手銀行に引き継がれたことで先行きの不透明感が和らいだとの見方もある。ただ、長期的にはアメリカの金融不安への懸念は根強く、投資家の間では株式などを売って資金を金に移す動きが強まっている」と話しています。
-- NHK NEWS WEB