ウクライナ東部の激戦地バフムトからの撤退を表明したロシアの民間軍事会社の代表は、撤退後はロシア南部に拠点を置く別の部隊が戦闘を継続すると主張しました。5月9日の第2次世界大戦の戦勝記念日が迫るなか、ロシア側の強硬勢力の中には、攻撃を強める動きも出ています。
ロシアが9年前、一方的に併合したウクライナ南部のクリミアでは6日夜から7日未明にかけて無人機による攻撃が相次ぎ、ロシア側の行政府は、少なくとも10機の無人機が飛来したとしています。
また、ウクライナ軍の参謀本部は6日も東部ドネツク州の激戦地バフムトやマリインカなどで激しい戦闘が続いたと7日、発表しました。
このうちバフムトをめぐっては、ロシアの民間軍事会社ワグネルの代表を務めるプリゴジン氏が、弾薬不足を理由に今月10日、バフムトから撤退すると表明しています。プリゴジン氏は、撤退後、ロシア南部のチェチェン共和国に拠点を置く別の部隊がワグネルに替わって戦闘を継続することに同意したと6日、SNSに投稿しました。
そのうえで「バフムトが占領されるのは確実だ」と主張し、今月9日の第2次世界大戦の戦勝記念日が迫るなか、ロシア側の強硬勢力の中には、バフムトの掌握に向けて攻撃を強める動きも出ています。
一方、これについてアメリカの戦争研究所は6日の分析で「新たな部隊はロシア側の戦力をある程度高める可能性はあるが、ロシア側は過度に誇張している」と指摘しました。
-- NHK NEWS WEB