中国でスパイ行為などを取り締まる国家安全当局は、米中両国に拠点を持つコンサルティング会社について、国家のデータを違法に取得したとして捜査を行い、取締りを強化する姿勢を鮮明にしています。
中国のメディアは、東部 江蘇省蘇州で地元の国家安全局などが、中国とアメリカに拠点を持つコンサルティング会社について、「国家のデータを違法に取得し、国家の安全を重大な危険にさらした」として捜査していると伝えました。
この会社の北京や上海などにある事務所も捜査の対象となり、従業員への事情聴取や事務所の捜索などが行われているということです。
また、国営の中国中央テレビは、この会社が軍事会社などの専門家に接触し、国家の機密情報を海外に提供していたとしていて、取引先には外国の政府や軍、情報機関と密接な関係にある会社も含まれると伝えています。
中国は先月、スパイ行為を取り締まる「反スパイ法」を改正し、国家の安全と利益に関わる文書やデータなどを盗み取る行為を新たに取締りの対象に加え、ことし7月に施行することになっています。
中国では、日本人がスパイ行為に関わったなどとして拘束されるケースが相次いでいて、国家安全当局は取締りを強化する姿勢を鮮明にしています。
-- NHK NEWS WEB