国債や借入金などを合わせた政府の債務、いわゆる“国の借金”は、ことし3月末の時点で1270兆円あまりと過去最大を更新し、財政状況は一段と厳しくなっています。
財務省によりますと、国債と借入金、それに政府短期証券をあわせた政府の債務、いわゆる“国の借金”はことし3月末の時点で1270兆4990億円と7年連続で過去最大を更新しました。
去年3月末と比べた1年間の増加額は29兆1916億円にのぼります。
背景には、医療や介護、年金などの社会保障費が膨らんだことに加え、新型コロナや物価高騰対策などとして、巨額の補正予算や予備費が計上されたことがあります。
内訳は
国債が1136兆3830億円、
短期的な資金繰りのために発行する政府短期証券が84兆4993億円、
借入金が49兆6167億円となっています。
今年度の当初予算では、35兆6230億円の国債の発行を計画しているほか、昨年度と同じ規模である5兆円を超える予備費を計上しています。
さらに、防衛費の抜本的な強化に向けて、増額分の財源として、税外収入や決算剰余金も充てていて、高齢化によって社会保障費も膨らみ続けるなか、財政状況は一段と厳しくなっています。
-- NHK NEWS WEB