大手電機メーカー、日立製作所は、イギリスで計画している原子力発電所の建設に向けて、規制当局に建設の許可を求める申請を行ったと発表しました。
日立製作所は、イギリスの子会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」を通じてイギリス南西部にあるアングルシー島で2基の原子力発電所の建設を計画しています。
発表によりますと、この子会社は4日、イギリスの原子力規制庁に原発の建設と運営の許可を求める申請を行ったということです。日立は、これまで2年以上にわたって原子炉の設計や建設後の運営体制の検討など申請に向けた準備を進めてきましたが、今回の申請によって着工に向けて大きな一歩を踏み出したとしています。今後は、およそ1年半にわたって規制当局による審査を受けることになり、最終的な建設許可を得たうえで、日立は、2019年後半に着工し、2020年代前半の運転開始を目指すとしています。
海外の原子力事業をめぐっては、安全基準の強化などで建設コストが増える傾向が続き、東芝のアメリカの子会社、ウェスチングハウスが経営破綻する事態になっています。日立の計画については、日本政府も去年12月、イギリスとの間で協力の覚書を交わすなど後押ししていますが、日立は、コスト拡大の背景の一つに作業員の技術不足があるとして、現地の大学と提携して技術研修を行いながら、建設計画を進めていくとしています。
-- NHK NEWS WEB