アメリカの新興メディア、ヴァイス・メディアは日本の民事再生法にあたる連邦破産法の適用を裁判所に申請し、経営破綻したと発表しました。アメリカの新興メディアの間ではバズフィードも報道部門を閉鎖すると発表するなど厳しい経営環境が続いています。
ニューヨークに本社を置くヴァイス・メディアは15日、日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条の適用をアメリカの裁判所に申請し、経営破綻したと発表しました。
会社が裁判所に提出した資料によりますと、負債総額は推定で最大10億ドル、日本円で最大1360億円にのぼるということです。
会社は1994年にカナダで設立され、その後、ニューヨークに拠点を移した若者向けの新興メディアで、「VICE」として知られ、過激派組織IS=イスラミックステートが台頭したイラクやシリアでの報道などで高い評価を得ていました。
経営破綻の理由についてアメリカのメディアは、事業を拡大させる中、広告をめぐってIT大手との競争が激しくなり、広告主の企業が支出を削減したことなどで経営が悪化したと伝えています。
会社は事業を継続し、今後、2か月から3か月で資産売却といった再建の手続きを完了する予定だとしています。
アメリカの新興メディアの間ではバズフィードも広告収入の減少などで経営が悪化し、報道部門を閉鎖すると発表するなど厳しい経営環境が続いています。
-- NHK NEWS WEB