NTTは、火力発電で国内最大手の「JERA」と共同で、再生可能エネルギーを手がける東京の企業を共同で買収すると発表しました。買収額は3000億円規模にのぼり、再生可能エネルギーの国内企業の買収では過去最大となります。
NTTは、子会社を通じて、東京電力と中部電力が出資する火力発電の国内最大手「JERA」と共同で、東京に本社がある「グリーンパワーインベストメント」を買収すると正式に発表しました。
グリーンパワーインベストメントは、青森県や千葉県など各地で風力発電や太陽光発電の事業を運営し、再生可能エネルギーを手がける国内有数の企業となっています。
買収金額は、3000億円規模にのぼり、NTTが8割、JERAが2割を出資する計画です。
国内では、陸上の風力発電や太陽光発電を大規模に開発できる用地が少なくなっていることから、両社は、洋上風力発電にも力を入れる方針です。
グリーンパワーインベストメントの去年1年間の売り上げはおよそ83億円にとどまっていますが、すでに国内4か所で取得している建設用地の価値や、運営のノウハウを高く評価したとしています。
また、NTTとしては、人口の減少で本業の通信事業の高い成長性が期待できないなか、再生可能エネルギー事業の強化を進めるねらいがあります。
一方、JERAは、再生可能エネルギーを成長事業に位置づけ、風力発電事業などの強化を目指してきました。
電力事業を行うNTTアノードエナジーの伊藤浩司副社長は、オンラインで開かれた会見で「風力発電の開発、建設、運用のすべてを自前でできる優秀な方々と一緒になることで今後の再エネ開発をスピードアップさせたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB