国土交通省の元事務次官による空港施設の運営会社への人事介入問題に関連して、この問題が報道される2日前に現役の航空局長が、問題の元事務次官と会食していたことが新たに明らかになりました。
これを受けて、斉藤国土交通大臣は、国家公務員の再就職などを監視する第三者機関に調査を依頼したことを明らかにしました。
国土交通省の本田勝元事務次官は去年12月、民間の空港施設の運営会社の社長らと面会し、当時この会社の副社長をしていた国土交通省OBを次期社長にするよう求めていました。
これに関連して、久保田雅晴航空局長がこの問題が報道される2日前のことし3月末に、本田元事務次官と会食をしていたことが明らかになりました。
これを受けて斉藤国土交通大臣は、19日朝に臨時の記者会見を開き、航空行政の責任者に当たる局長の対応に問題がなかったか、国家公務員の再就職などを監視する第三者機関の「再就職等監視委員会」に調査を依頼したことを明らかにしました。
国土交通省は問題が明らかになったあと、現役職員を対象に民間企業への人事介入にかかわっていないか聞き取り調査を行っていました。
久保田局長は「私的な会食だった」などとして報告しておらず、斉藤大臣も会食の事実を18日に把握したとしています。
久保田局長は、会食は1月から予定されていたほか、会食の時点で報道内容を把握しておらず、再就職のあっせんについても話題になっていないと説明しているということです。
斉藤大臣は「本田氏とのやりとりについて事実関係の再確認を行う必要があり、第三者性や厳格性を確保すべきだと判断した」と述べました。
-- NHK NEWS WEB