海外向けの乗用車の衝突試験で不正があったダイハツ工業は、国内向けのハイブリッド車2車種の衝突試験でも、新たに不正が発覚したことを明らかにしました。会社は出荷や販売を停止し、国土交通省に不正を報告しました。
発表によりますと、新たに不正が明らかになったのは、おととし11月に販売を開始したハイブリッド車の2車種で、ダイハツ工業の「ロッキー」と、トヨタ自動車に供給している「ライズ」です。
車両の側面衝突試験の際、本来は運転席側と助手席側のそれぞれの試験データを提出すべきにもかかわらず、助手席側のデータを運転席側のデータとして国土交通省に提出していたということです。
対象の2車種は、国内でこれまでに合わせて7万8000台余りが販売されたということで、会社は19日、出荷や販売を停止し、国土交通省に不正を報告しました。
ダイハツは先月、自社が開発した海外市場向けの乗用車4車種で、車体の衝突試験の手順や方法に不正があったことが明らかになり、会社は第三者委員会を設置して原因の調査などを行っています。
ダイハツ工業の奥平総一郎社長は、オンラインで記者会見し「皆様には多大なるご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます。2度と同じ過ちを繰り返さない会社に変える決意で取り組んでまいります」と陳謝しました。
-- NHK NEWS WEB