ウクライナ東部の激戦地バフムトについて、ロシア国防省は完全に掌握したと発表しました。一方でウクライナ軍は、戦闘は依然として続いていると強く否定しています。
ロシア国防省は21日、ウクライナ東部ドネツク州のバフムトについて、民間軍事会社ワグネルとともに攻撃を続けた末に完全に掌握したと、SNSを通じて発表しました。
これに先立ちワグネルの代表プリゴジン氏も20日、SNSでバフムトの掌握を宣言し、25日以降に部隊を撤退させるとしていました。
ドネツク州の全域掌握をねらうロシアにとって、バフムトはウクライナ側の拠点となっているスロビャンシクなどへの足がかりとして重視してきた街で、ワグネルの戦闘員を中心に長期間にわたって攻撃を続けてきましたが、このところウクライナ軍が周辺の一部を奪還したと発表するなど、激しい攻防が続いてきました。
ロシア側の主張に対してウクライナ軍の東部方面部隊の報道官は20日、ロイター通信の取材に「主張は事実ではない。われわれの部隊は戦っている」と強く否定し、ウクライナのマリャル国防次官もSNSに「状況は危機的だが、今もバフムトで防衛を続けている」と投稿し、双方の主張は食い違っています。
-- NHK NEWS WEB