ウクライナ東部の激戦地バフムトをめぐりロシア側が完全に掌握したと発表したのに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は「ロシアに占領されていない」とこれを否定しました。
双方の主張が食い違い、バフムトの戦況の行方が引き続き焦点となっています。
激戦が続いてきたウクライナ東部ドネツク州のバフムトについてロシア大統領府は21日、「プーチン大統領がバフムト解放作戦の完了を祝福した」と発表し、戦果をアピールしました。
この発表に先立ちロシア国防省も、民間軍事会社ワグネルとともにバフムトを完全に掌握したと主張しました。
これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領はG7広島サミットのあとの記者会見で「バフムトでは、正確な位置は教えられないが、重要な任務が続いている。21日の時点でバフムトはロシアに占領されていない」と述べ、ロシア側の発表を改めて否定しました。
ウクライナ陸軍のシルスキー司令官は21日、みずからのSNSにバフムト近郊の前線を訪れ兵士を激励した動画を投稿し、「ウクライナ軍の反撃は続いている」としてバフムト近郊で攻勢をかけていることを強調しました。
バフムトをめぐっては、ロシア側に多くの戦闘員を送り込んでいるワグネルの代表、プリゴジン氏が今月25日以降に部隊を撤退させる意向を示しています。
双方の主張が食い違う中、戦況の行方が引き続き焦点となっています。
-- NHK NEWS WEB